米雇用統計発表前後の取引状況 ★重要
米雇用統計には、世界中の市場関係者が強い関心を持っています。基軸通貨たるドルの価値が変動すれば、それは世界中の通貨に影響を及ぼすからです。 金融機関だけが参加できるインターバンク市場では、雇用統計の発表直前など実質上取引が停滞するあり様です。 また、発表前後には取引参加者も取引量も増大し、場合によっては、システムへのログインや関連情報へのアクセスができないという事態も起こります。
雇用統計の発表前後は、一般的に、レートが激しく上下します。 そのため、現在値との幅を小さくして指値や逆指値の価格を指定すると、すぐにその価格に達してしまいかねません。 この手法を使って細かい利益を積み重ねて行こうとする場合(デイトレードなど)には注意が必要です。
ただし、為替レートが必ず大きく動くという保証はありません。雇用統計の発表前には、情報サービス会社や金融機関がその予測を行いますが、市場は通常、それを織り込んで取引します。 もし雇用統計の内容が予測どおりであれば、すでに織り込みずみですから、大きな値動きはありません。
反対に、予測を大きく裏切れば、それだけ値動きも大きくなります。もちろん、その値動きを捉えて大きな利益を得ることも可能ですが、初心者が容易にできるものではありません。
いずれにしても、外為取引をする上で、米雇用統計は決して無視できない存在なのです。