声明文から先行きを予測する

FOMCの政策金利の決定は多くの場合、市場の予測の範囲内で行われています。 市場はすでに、その決定を織り込んで動いていますから、FOMCの決定に市場が大きく反応することはほとんどありません。 というのも、FRB議長の言動を観察していれば、自ずとFOMCの決定が予測できるからです。

そこで市場の関心は、FOMCの具体的な決定ではなく、今後の政策金利の予測へと移ります。その点で重視されるのが、会合後に発表される声明文です。 とは言え、明確な表現が行われているわけではありませんから、初心者がその文言から将来の政策を予測するのは難しいでしょう。 その点では、証券会社などによる声明文の分析を参考にするのが得策です。

ちなみに、政策金利の最近の動きですが、2004年6月以降、徐々に金利は引き上げられ、5.25%にまで達しました。 その間、市場はその予測のもとに動き、強いドルが現出しました。インフレ懸念もあって、その後も高金利が続きましたが、 2007年夏のサブプライムローン問題に端を発した景気後退・金融危機の中、2009年10月現在、誘導目標は0%〜0.25%となっています。


>>>『日銀短観とは』